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ましゅうの日記

VALKYRIE

本日、明日と休み。連休であります。で、我がマチでも本日公開の「ワルキューレ」を観てきました。WBC戦を観たい人の方が多かったのか、封切り初日の初回なのに、20名ほどしか観客おらず。なんともはや。

ワルキューレ プレミアム・エディション [DVD]

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(以下ネタバレ含むため伏せます)
あけすけに書いて申し訳ないけど、前半は正直言って眠くなるほどのタルさ。失敗したことなどハナから分かってる1944年7月20日のヒトラー暗殺計画について準備段階を丹念に描いても、さほどワクワクしません。北アフリカ戦線の描写はそれはそれで貴重ではありましたが、ホント申し訳ない限り。まぁ、人物および背景紹介のパートと割り切り、観てました。
しかし、後半は違う。暗殺が成功したと確信し計画を進める主人公の張り切りで、クーデターの要であるワルキューレ作戦はイイところまで行きます。ゲシュタポ職員を逮捕したり官庁街を制圧してゆくあたりは、市街戦前のベルリン中枢部での反乱という、意外性のあるビジュアルで非常に興味深いものがありました。史実の通り、肝心の制圧部隊指揮官にシンパを置かなかったためにゲッベルス逮捕の寸前で形勢が逆転してしまう所もしっかり描かれていて、そこはドキドキしましたねえ。毒物を口に含み自決を覚悟する宣伝相。もしもこのクーデターが成っていたら、歴史はどう変わっていただろうか。1944年の時点で休戦になったとして、その後のドイツは、ひいては日本の運命はいかに!? そんなことを思いながらスタッフロールを眺めてました。
体制内部からのクーデターと言えば我が国にも「日本のいちばん長い日」がありますが、佐藤大輔御大の仮想戦記「征途」がもしも映画化されれば、統一戦争時“北日本”内部でのクーデターは圧巻だろうなぁ、なんて夢想しつつおります。村上龍「半島を出よ」を日韓協同で映画化出来るのならば、かの作品についても良きプロデューサーにさえ恵まれれば可能なのでは、と思うのだけれど如何。